活動報告
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「天神崎自然観察教室」が6月14日に開催されました。当日は、夕方から天気が崩れるとの予報でしたが、朝から大勢の人が集まってきて、100人を超える催しとなりました(参加者113名、サポーターズ21名、講師・スタッフ 15名)。 昨年に続いて、田辺中学・高校の生物部の生徒たちも、サポーターズ・メンバーとして参加してくれました。
この自然観察教室は、本会が活動を始めた翌年の1975年から開催されています。天神崎の自然について、次の世代を担う子供たちに知ってもらいたいと考えたからです。第82回というのは、最初の頃は、一年に何回か催していました。その後、個別の学校や団体の観察会を多数受け入れるようになって、年一回の実施となりました。
午後からは、有志による日和山の観察を実施しました。途中の植物ごとに立ち止まって説明を聞いていると、1時間程度で歩けるコースを、2時間以上かかって歩いて、最後に解散となりました。
個別の生物の写真は、整理がついたものから、随時付け足していきます。
今回の観察会では、非常に多くの生物が採集されていました。そのことは、潮がよく引いていたこと(11:00 -1cm)、参加人数が多くて、多くの目で観察・採集されたことも影響しています。また黒潮大蛇行が、2025年4月に終息をしたことから、田辺湾にも南方系の生物が復活してきているようです。
以下の写真で、ウミシダ(種類は不明)やオニサザエなどが採集されているのは、本来なら干潮線より下にいる生物などが、発見されたものと思われます。南方系の生物では、一時期少なくなっていたナガウニやタカラガイ類などもこれから多くなってくるものと予想されます。
ギンタカハマやマガキガイなどは、食用にも採集されるので、夏の終わりまでには激減するかもしれませんが、毎年継続的に加入(リクルート)してくるような、豊かな天神崎の磯が維持されることも期待しています。
他にも、珍しい生物の写真を撮影されたかたは、ホームページの担当者(tenjinzaki.info*gmail.com : *を@に)まで送ってみてください。
ウミシダの体のつくりは、こちらの図を参照してください。特に、口と肛門が、どこにあるかに注目しみてください。羽のような枝にエサが絡まって、口へ運ばれる過程も、想像をめぐらせてみて、解説などをさがしみてください(「ウミシダ 摂食」で検索)。
4月26日に本年度第1回目の定期清掃を実施しました。ゴールデンウィーク前であり、また地元の『紀伊民報』にイベントの実施記事を依頼するのを忘れたいたためか、参加者は少な目の12名となりました。改めて『紀伊民報』の威力を再認識しました。それでもイカ釣りに来て、その場で飛び入り参加をした方もおられました。
日頃から目立ったゴミを拾い集めておられることから、今回はゴミも少な目の 70kg でした。水鳥の死骸を拾った方もおられましたが、半ば骨になっていたので、掲載は控えます。改めて、看板の左側の背後に注目して見ると、トベラの花が満開になっています。
この日は、春の雨に、風向きも影響して、岸近くに夜光虫の赤潮が吹き寄せられていました。夜に見れば、夜光虫の発光が見られたところでしょう。
4月8日に、宮崎泉和歌山県知事が、天神崎を訪問されました。以前にも天神崎を訪問されたことがあるそうで、またイギリスを訪問されたときに、そちらでのナショナル・トラスト運動の関係場所を訪問されたことから、天神崎とイギリスのナショナル・トラスト運動との関係についても、興味を持たれたとのことでした。
訪問は、時間の制約もあって30分程度でしたが、事前に県の職員の方が何度か情報収集のために当会の事務所を訪問されました。そのときに提供した情報などもよく記憶に留められていて、非常に密度の濃い内容となりました。
最初に、最近多くの人が訪れるウユニ塩湖風写真の撮影サイトを実際に歩いて見ていただきました。「天神崎の自然を大切にする会」の保全活動があったことで、自然のままの岩礁海岸が残され、その後写真の撮影スポットとして、新たな魅力が発見されたことを説明しました。また本会のシンボルであるアラレタマキビという小さな巻貝も実際に手にとって見ていただきました。
さらに、昨年の11月に更新をされた本会の看板で、本会の歴史や活動、ナショナル・トラスト運動についての説明をしました。
その後、田んぼ跡の湿地帯ビオトープで、本会の運動が始まったときの別荘予定地のことや、水辺があることによって、生物多様性が高められていることなどを説明しました。その後、知事の方から率先して谷筋の最奥部のため池があったところまで進んで行かれ、堤が壊れて、わずかな水たまりにしかなっていない現状についても、見ていただきました。ここに水が溜まっているかどうかで、湿地の水辺環境を維持するための作業量が変わってきます。
最後に、田辺湾全体を眺めてもらいながら、2015年に吉野熊野国立公園に田辺湾が編入されましたが、それ以前から、本会の活動だけでなく、南方熊楠による神島の保護や、京都大学瀬戸臨海実験所の時岡隆による畠島の保護など、自然保護活動が継続して進められてきたことを説明しました。知事からも、そのようなストーリーを引き継いでいくことの重要性について、賛同をいただきました。 元々、天神崎は県立自然公園に指定されていましたが、第三種地域であることから、開発を規制できないということで、本会による土地の買い取りが始まりました。それがイギリスのナショナル・トラスト運動に対応するものだと知ったのは、運動を始めてかなりの年数が経ってからのことでした。その過程で、県からも様々な援助を受けながら進んで来ました。県知事自らが、実際に足を運んで視察をしていただいたことで、天神崎への理解を深めていただく機会になったものと感謝しております。
このところ、ホームページ担当者に時間的余裕がなくて、いくつかのイベントについての報告が滞っていたものを、まとめてお知らせします。
2025年度の環境省の事業で、日和山探勝路の整備が3月末までに完成しました。この事業のおかげで、湿地には木道が設置され、また湿地の奥から日和山への登山道が整備されました。このことで、湿地の歩行が格段に便利になり、また津波の避難路としても活用することができるようになりました。
日和山登山口の入り口2個所と、湿地の入り口には案内の看板も設置され、また登山道の要所に道案内の標識も設置されました。このような設置の過程で、当会とも密接に連絡を取っていただき、当会の意見も反映していただきました。
どの登山道から登り始めても、一時間程度で上り下りできますので、天神崎を訪れる機会がありましたら、ぜひ日和山の頂上から田辺湾や田辺の町を一望してみてください。
環境省の天神崎の整備計画は、2024年度に丸山前の駐車場の整備から始まり、2025年度の日和山探勝路の整備が完了し、2026年度には丸山前駐車場に東屋を設置することが予定されています。天神崎が吉野熊野国立公園に含まれていることから、 環境省の田辺管理官事務所からは、様々な面で協力をいただいています。
2月22日(日)に「天神崎の自然を大切にする会」の本年度第4回目の定期清掃を、28名の参加者で実施しました。当日は、2月というのに非常に暖かくて、冬の上着では暑いくらいでした。夕方からは雨も降りましたが、イベント中はなんとか天気ももちました。
潮位が、(8:32 - 165cm)から(14:17 - 24cm)へと変化していく条件でしたので、イベント開始の 9時頃にはほとんど満潮でしたが、イベントが終了する10時前には、平らな岩礁がわずかに露出し始めていました。
それで、干出部分の範囲がそれほど広くなくて、また日頃から熱心にゴミ拾いをされている方もおられることから、目立ったゴミはそれほど多くはなく、50kg のゴミを回収しました。
前回の定期清掃(10月26日)の後に完成をした、当会の新しい看板(11月18日完成)の前で、記念撮影をして、ひとまず終了となりました。
今回は環境省の田辺管理官事務所からアクティブレンジャーの戸口さんも参加されていて、少しビーチコーミング的に、漂着物のことを説明してもらいました。中国や韓国の文字が書かれた漂着物や、漁具などのコレクションの披露がありました。上の写真の茶色のモダマは今回見つかったもの、黒色のものは戸口さんのコレクションから見せてもらいました。これらは南の方から流れ着いたもののようです。その他にも、いろいろな植物の種子が見られました。多数の梅の種も見られましたが、これは誰かが梅干しを食べて捨てたというよりは、梅畑から川を経由して田辺湾に入ったようです。
どのようなゴミがあるのかに加えて、なぜそれが天神崎に流れ着いたのかを考えてみると、また違った視点が得られるかもしれません。
1月24日、25日に、紀南文化会館にて、第34回「子どもふるさと絵画展」が開催されました。この絵画展は、12月にあった審査会の報告でも述べたように、1992年の第1回「子どもの写生会」が天神崎で開催されたことから始まり、2003年の第11回からは「子どもふるさと絵画展」として実施されてきました。これまで紀伊民報社と当会との共催で実施されてきましたが、今年は当会の協力というかたちで参加させていただきました。
当会を紹介する展示はありませんでしたが、看板や紹介記事の中にも「天神崎」の名前を入れていただいています。看板の文字は、長く審査代表を務められた原昌也氏によるそうです。当会の行事の中でも最も参加者の多いイベントで、今年も1629人の入場者がありました。出品者の親子、家族、その祖父母など、熱心に作品を鑑賞されていました。
『紀伊民報』の関連記事のリンクを掲げます。
力作629点、入賞決定 子どもふるさと絵画展、和歌山県田辺:紀伊民報AGARA
子どもの力作629点 ふるさと絵画展、25日まで和歌山県田辺:紀伊民報AGARA
天神崎子どもふるさと絵画展[各学年の特選の絵が掲載されています]|紀伊民報AGARA
また、記事の画像を紀伊民報社の許可を得て掲げます。
12月20日(土)に「子どもふるさと絵画展」の審査会がありました。この絵画展は、これまで紀伊民報社と当会との共催で実施されてきましたが、今年は当会の体制が整っていないことから、協力というかたちで参加させていただいています。
この展覧会は、1992年の第1回「子どもの写生会」が天神崎で開催されたことから始まりました。2003年の第11回からは「子どもふるさと絵画展」として、ふるさとの自然や文化を大切にすることを育んでもらおうと企画されています。今年で第34回目になります。
審査会では、紀伊民報社の会場いっぱいに作品が並べられて、熱心な検討が行われていました。最後に講評などもお聞かせいただきましたが、展覧会が始まった当時から参加されている方もおられ、この展覧会の歴史の重みを再確認しました。
展覧会は、来年の1月24、25日に、紀南文化会館1階の展示ホールで開催されます。
本会の新しい看板が完成し、11月18日に寄贈式がありました。当日は、寄贈者である釣りえさ製造の株式会社浜市社長の濵田喜平様から、当会の濵野公二代表理事へ目録が手渡されました。このご寄付は三十三銀行による『社会貢献型私募債「ともに、羽ばたく」』の事業によるものです。
二枚の看板の内、別の一面は、田辺市立第三小学校の生徒による募金寄付で設置しました。二面を合わせて、「天神崎の自然を大切にする会のあゆみ」と、「会の活動紹介」、「天神崎マップ」の組み合わせとなっています。
この看板は、本会の看板としては四代目で、 これまでのものに掲げられていた「自然観察の心得」は、リンク先のページで読めるようにしました。そちらでは、歴代看板の写真も掲げています。
従来の看板に比べて、写真を多く取り入れて、視覚的に理解をしてもらえるようにしました。本会のはじまりの時期からの役員である外山八郎や玉井済夫の写真も掲載しています。
天神崎を訪問されましたら、ぜひご覧になってください。丸山前の駐車場からトイレへ向かってその先の広場に立っています。
[2025/11/26 追記]:地元新聞の『紀伊民報』に記事が出ました。リンクを貼っておきます。
天神崎に新しい看板 活動の歩みや地図紹介、大切にする会、和歌山県田辺:紀伊民報AGARA|和歌山県のニュースサイト
子どもたちの五感をめいっぱい刺激する「自然さんぽ」に出かけよう!
3~5歳の親子を対象にした自然観察会をつぎの日程で開催します。天神崎は海だけでなく、里山のフィールドもあってとっても魅力的!お家の中でエネルギーを有り余らせている子どもたちと一緒に、天神崎の「秋」をあじわう探検に出かけましょう!
詳しくはチラシをご覧ください。
天神崎の歌である『いつまでもこのままで』と『岬は生きている』をここで紹介します。
『いつまでもこのままで~天神崎の四季~』
作詞:吉田あや子 作曲:森川隆之
【解説】
この歌は、1984年9月に発表されました。当時上富田中学2年生の吉田あや子さんの詩に、「天神崎支援和歌山音楽家の会」の代表世話人であった和歌山大学教授の森川隆之さんが作曲されました。その後、あちこちで歌われ、天神崎の運動のテーマソングとしての役割を果たすようになりました。 この歌の別バージョンとして、田辺市立第三小学校合唱部によるものが、以下の斎藤公江さん制作、円満堂修治さん撮影のビデオの中で、収録されています。
日本ナショナル・トラストさきがけの地「天神崎」 - YouTube
【歌詞】
1. 静かによせる きれいな波
今は春です 天神崎
多くの生きもの 目を覚まし
光いっぱいのなか 歌います
天神崎よ 明るい海よ
いつまでも いつまでも このままで
2. 静かによせる すずしい波
今は夏です 天神崎
元気な子どもの かけ声が
遠くの島まで ひびきます
天神崎よ 自然の海よ
いつまでも いつまでも このままで
3. 静かによせる 白い波
今は秋です 天神崎
さみしくなった 岩かげで
小さな生命(いのち)が ささやきます
天神崎よ かわりない海よ
いつまでも いつまでも このままで
4. 静かによせる さみしい波
今は冬です 天神崎
人かげ見えない この海で
明日を夢みて 祈ります
天神崎よ すばらしい海よ
いつまでも いつまでも このままで
人々の願いと夢を 天神崎へ贈ります
自然のままの 天神崎よ
いつまでも いつまでも いつまでも
『岬は生きている』
作詞:向井啓 作曲:川嶋智子
【解説】
この歌は、1983年10月15、16日に和歌山県田辺市で開催された「第1回ナショナル・トラスト全国大会」の開会式において、川嶋智子さんがピアノ演奏とともに歌唱されたものです。
【歌詞】
1. 波にもまれて 幾年月か 広い岩礁は 天神崎よ
枯れる果て無い 花の園 自然の姿 そのままに
残して下さい この岬
残して下さい この岬
2. 春の丸山 赤松林 君と二人の 天神崎よ
小さな恋の オアシスが トベラ哀しや 明日の死よ
残して下さい この岬
残して下さい この岬
3. 赤い夕映え 岬を染めて 燃えて広がる 天神崎よ
すすきの丘も 薄化粧 鳴いて哀しや 浜千鳥
残して下さい この岬
残して下さい この岬
残して下さい この岬
10月26日(日)に「天神崎の自然を大切にする会」の定期清掃を実施しました。前日来の雨模様にもかかわらず、22名の参加者がありました。大阪や京都などから参加された方もおられました。およそ130kgのゴミを回収できました。軽トラに満杯でした。
ゴミの種類は、すぐ近くから出たであろう飲み物のペットボトルや缶類、また釣りエサのビニル袋やルアーなどの釣具、発泡スチロールや漁具のロープなどが目につきました。中国語の書かれたものもありました。
そのような人間の関与しているものに加えて、自然のものも見つかりました。軽石が多数打ち上がっていました。イカの甲はかなり大きいので、沖縄あたりにいるコブシメのものでしょうか。その他にも、南の方から流れ着いた、ゴバンノアシ(碁盤の足)やニッパヤシなどもありました。
海岸清掃は、またビーチコーミング(磯こじき)にもなります。なにか掘り出し物が見つかるかもしれません。次回は2月になりますが、季節風が吹いて、珍しいものが吹き寄せられているかもしれません。お楽しみに、