本会の歴史
当会が発行した『天神崎の自然を大切する運動 50周年記念誌【歴史編】』(2024年発行)に掲載の「50年のあゆみ」はもっとも包括的な年表ですが、そこから主要事項を抜き出したものを、以下に掲げます。
1974年1月 天神崎南東部を高級別荘地に造成する許可申請が県に出されていることを知る(約37,000㎡に道路をつけ、50余戸の高級別荘地を分譲しようとする計画)。
1974年2月 「天神崎の自然を大切にする会」(会長 小山周次郎)を組織する。一ケ月で16,000名の署名を集め、田辺市と和歌山県へ陳情する。
1974年10月 熱意表明募金を開始する。
1975年3月 第1回天神崎自然観察教室(天神崎市民ハイキングとして)を開催する。
1976年3月 熱意表明募金は 3,933,685円を集めて終了する。
1976年9月 天神崎自然観察地域の山林 2,390㎡を350万円で買い取る。(第1次保全地)
1977年12月 天神崎市民地主運動に踏み切り、買い取りのための募金を開始。
1978年11月 天神崎自然観察地の山林 6,176㎡を、個人の借り入れ金を主として、5,000万円で買い取る。(第2次保全地)
1982年6月 田辺市は和歌山県からの補助金2,500万円を受け、寄付金2,000万円(天神崎の自然を大切にする会から)を得て、総額5,000万円で第2次保全地を公費で買い取る。この土地については、今後、当会が自然観察教室に使用することの「覚書」を交わす。
1983年10月 田辺市で「ナショナル・トラストを進める全国の会」第1回全国大会を開催(主催 ナショナル・トラストを進める全国の会)。天神崎アピールを発表(以後、毎年開催)。
1984年3月 天神崎自然観察地域の山林6,366㎡を5,376万円で買い取る。(第3次保全地)
1985年11月 天神崎自然観察地域の山林・雑種地25,969㎡を田辺地方裁判所の調停による即決和解金により買い取る。(第4次保全地) これにて、別荘予定地のすべての土地を取得する。
1986年4月 「森と磯の祭典 ‘86」を開催(木道の渡り初めと日和山登り口にウバメガシなどの植栽を行う)。
1986年7月 「財団法人 天神崎の自然を大切にする会」を設立(資産総額 22,345万円)。※6月24日付けで和歌山県知事から設立許可(設立時までの寄付金261,263,105円。寄付37,287件)。
1987年1月 和歌山県知事から「特定公益増進法人」(自然環境保全法人:いわゆる“ナショナル・トラスト法人”)の認可を受ける(自然環境保全法人として日本で初めての認可である)。
1996年 1月 外山八郎名誉会長が永眠(82歳)。
2004年2月 天神崎の買い取り地(本会及び田辺市所有地)で不審火による山林火災が発生。約2,100㎡(約250株)が焼損。
2004年6月 田辺市立高雄中学校1年生(152名)が山林火災地で植樹(樹種はウバメガシ100本、クロガネモチ45本、ホルトノキ15本、合計160本)。
2010年3月 新法人制度の「公益財団法人」に移行することが県知事から認定される。
2011年12月 「天神崎の自然維持と環境教育の推進」が「第3回プロジェクト未来遺産」に登録される(公益社団法人 日本ユネスコ協会連盟)。
2015年9月 環境省は、串本町~みなべ町(千里の浜)までの海岸域を吉野熊野国立公園に編入(9月15日)。田辺湾内の畠島・神島・鳥ノ巣半島・天神崎・沖ノ島及び元島が国立公園となる。
2023年6月 ライブカメラを天神崎に設置する。
当会の理事であった故玉井済夫さんが、相談役であった時期の『天神崎だより』第125号(2022年)に、本会の歴史をまとめておられます。その文章は こちら 。